恐らくは描かない断片。

かなり先。執着と執念の勝利?

Blueさんのご協力(と言うかほぼ他力本願さぁ)でなんとかイラスト追加〜…みたいな…;

<シンゴ&千種>


「別に抱き合うことが必須だなんて言ってない、
千種にとって意味がないなら要らない。
千種にとって、価値のある存在でいたいんだ。
必要とされてたい。」
「…別に、要らねーとか言ってねぇ…」
「千種嫌いなものないじゃん。
本当に心底嫌いなヒトもいない。
りんこさんだって仲良過ぎるくらいだ。」
「俺はアノオンナは心底大っ嫌いだが?」
「別に承和ちゃん盗られてなんかいないだろ、
何時だって千種優先じゃないか。
俺千種にとって、
ソウイウ存在でいたくない。
嫌われてないだけなんて意味がない
千種にとって、兄弟だけが絶対だろ、
そういうのたまんない」

   
「……真剣なヤツは重くてイヤだ…」
「千種憔悴してる」
「軽くあしらわれるの嫌いなくせに」
「わがまま勝手」
「演技じゃないかと疑ってる?」
「ならナンボかマシだと思ってる」
「素直じゃないなぁ」
「……つーかさ…千種はさ、
自分が本気でいられるか自信がないんだろ」
「………」
「千種んち、長寿も長寿だし、
親父さん幾つだっけ?」
「…多分80超えてる、あと倍近くは生きるんじゃね」
「お母さん50前くらいだっけ、
オレラと見た目大差ねーけど。
ねぇ千種、多分オレタチの方が先にいなくなる」
「………」
「俺たちと過ごす時間より、その後の方が長いよ」
「……そんなに違うもん?」
「千種んち親戚ほぼいないじゃん、
あんまり増えないようにしてるよね。
長寿過ぎるんだよ」
「……俺たちの時間だってそうそう短いわけじゃない、
ダウンタウンの連中と較べたら。
…そうだよな、千種」
「……それじゃ義弟たち…」
「千種んちの食生活で栄養状態がどんなによくても、
基本的な構造が変わるわけじゃない。
オレ灯って凄いと思うよ、
解かってるのかどうか疑問に思うくらいだ。」
 
   
「ちーんとこの家系はサ、総じて長命だよね。
ママ普通に長生きっぽいけど、
お父さん並じゃねーし。
ちーの時間、少しオレにくれない?
オレ死んだアトまでは縛らないから。
永遠を誓って欲しいなんて言ってない。
オレが生きてる間、ちーにはわずかな時間だよね」

きっとオレのことなんか忘れちゃえるくらい、
長い時間が余ってる筈だよね…

+*+*+*+*+



「………とか、言ってたクセしやがって、
おらっ、さっさと起きやがれ!!」
「ったーっ、千種乱暴者〜っ」

「くそ、まるで自分が短命みたいな言い方しやがって」
「って何急に」
「紛らわしいんだよっ」
「ってか、千種……3年に一度くらいソレで怒るよね…;」
「騙された、騙された騙された!」
「………あぁ、またリバイバルされんのかぁ…
ひょっとしてコレ?
見るたびオレ蹴られるのかなぁ…別に、良いけど」


「ねぇ、ちー、久々になるけど行こうよ、映画」
「うーるーせーえー」
「ねぇってば、たまにデートらしいデートしよーよー」

 
「うーん考えてみるとさ、
遠過ぎてどう繋がってんだか判んない親戚のおじさんが、
多分千種のお父さんと同じかそれ以上長生きかなぁ?」
「…騙された…」
「うーん…だって付き合いないからさぁ?」
「何がアトまでは縛らないだ」
「うーん…まぁそのつもりだったんだけど…。
やっぱさ、欲が出るよね」
「欲だぁ?」
「ずっと一生傍にいて?」
「………二番煎じ」
「あいたたた〜」

まぁ、そんなこんなな日々。

 
   
「なんでかなって思うよ…」

「俺の持ってるかも知れない時間半分
やりたいって思う。
同じだけ生きられたら…
オヤジとお袋みたいにさ
俺なんでこんな早くりょくに逢っちまったのかな?
もーちょっと遅く、生まれてくれたら良かった
そんでもっと早く見つけてやるんだ。
痛いことも辛いことも教えないで……。

俺の晩年なんて相手にしてくんないかも知れないけど。
ずーっと、抱きしめて、離さないで、
俺の傍で笑っててくれたらいいのに。

馬鹿だろ、でもダメだー
亡くすのかな…まだ先の事でも
俺その後も生きてかなきゃいけない?
ねぇ兄貴、俺りょくがいなくても生きてく理由、
あんのかな…?」

 
義弟たちのコドモタチが走り回る。

一見平和で穏やかな日々。

誰が欠けても、日常が続いてる。

 
「りょくの子供…欲しかったな」
「…灯…」
「りょくそっくりの、緑の瞳で…って馬鹿だな俺…」
「………りょくは幸せだったよ…」
「…知ってる…」
「灯」
 
見た目では判らない加齢。

ちょっとした物忘れ、

さまざまな欲求の減退。

食欲不振。

少しだるそうな仕草。

警鐘は聴こえていて、避けられないことは知っていて。

それでももう少し、もしかしたらと思わない筈もない。

見た目に変わらない、同じ種族として生まれてきてるのに、

同じ世界で、

同じ社会で、

だけど、違うということ…。

 

 
   
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