「…来てたのか…」
首筋の朱で気付く蒼…
淡々と…。
直球かます灯。
千種の方がびびっている（笑）
「ぶっちゃけ、アイツ恋愛してんのか？」
「女いたろー？」研究室の？
「アイツ昔から珊瑚贔屓じゃん」
「珊瑚は紅べったりだろ」
「……俺…アイツラ放ったらかし過ぎたなぁ…」
「……つか、そっから離れろよお前…」
ブラコン街道まっしぐら。
「だからってなんだっつんだよ、いい加減卒業しやがれっ」
「だからオレの部屋だっつんだよテメェら…；」
一応申し訳なく思ってもいて、謝るんだけど、
くそ、ふざけんなよ、一番迷惑してんのはこのオレだっ、
とか思ってそうな深夜のお疲れ詞音でございます。
でも他の誰かに迷惑かけてるのも想像したくない。
そんなアンビバレンツがございます（笑）
コイツラの面倒見るのはオレの試練で仕事で…てか。
「誰が逃げんだ莫迦野郎！！」
「紅…そー思うんならアイルごと引き取ってくんねぇ」
「…部屋はいつでも空いてるんだが…」
「……」
「…居心地が、いいんだろうな、詞音の部屋が…」
「………なぁ、お前も休めてる？」
「俺は大丈夫だが」
「ったく、お前が一番何も言わなくて心配だよ」
「………詞音」
「（耳塞ぎっ）」
「……え…と？」
「だから、その低音をヤメロっつの、耳元でっ。
ったくこれだからっ、お前ら結局同類！！」ばたばたっ
「………」
予防線かよ、詞音…；
ありがとうも言わせてもらえない紅…；
ほぼ有り得ない組み合わせ；
「あぁっそれにしても何でオレのおごりなんだろう？！」
「男が細かいこと気にするんじゃねぇよ」
「…ぁあ？ 莫迦だろお前、アレが理解出来たら終りだっつーの」
確かに…；
「ねぇねぇねぇ、あそこの彼カッコイイ」
「やだ、シンゴじゃない？」
「シンゴよ、シンゴねっ」
「一緒にいるの誰？」
「彼の方がカッコよくない？」
「いやん、私はシンゴー」
「何話してるのかなぁ」
「なんだろー？」
「ビジュアル系？」
「バンドの人かな」
「やだ、チェックしなきゃ」
「将馬ばっかり見てたからいつも」
「大輔の方がいいわ」
「由ちゃんだってかわいいよ！」
