極めて日常

思春期紆余曲折 1

Blueさんちで強制合作v

それは極めて日常的な出来事。

「ただいま」って入れるチェスの家。

優しい兄のいる場所。

 

彼らの厳しい表情を見たのは片手に満たない。

 

「服を、脱いで」

 

団欒の後、

「おやすみ」までの短い時間。

笑って過ごせる筈だった。

 

あと少し、喋って、笑って、

お休みって抱きしめられてキスをして…

 

「蒼…?」

「任せる…」

 

ソレはよくある出来事で、
極めて日常、
努めて平常。

 

 


走って騒いで、
はしゃいで、転げて。

 

 



些細な口論。
そんなのも日常茶飯事。

 

 



言い違いと、
聞き違いと、
ちょっとしたすれ違い、

 

 



とっ組み合うのもいつものことで、
相手が悪かったとか、
場所が悪かったとか、
たまたま、偶然…と言うよりも本当、
日常の延長線だから仕方ない。

 

 

 



耳は聞こえていた。
注意するような言葉でもなかった。

 

 

 

深刻な状況なんかぢゃない。

 

 

 


だけど反応が遅れたのもいつものことで。
だから、たまたま、通りがかったのがその時で、
だけど出来立ての手すりに助けられた。
落ちたのは7段、石の階段。
慣れた道、小さい頃には少しキツかった段差。
3年も前ならもっと酷い目にあってた。
下の道は舗装前で正解…

 

このまま土の道が好きだなぁ…
勿忘草咲いてる…

 

 


「らいとっ、らいとっ大丈夫か?!」
「ん…ぁ…… 破けた…」
「っじゃなくて!」
「だいじょーぶ…」
「って」
「っなんで避けないんだよ?!」
「あ〜、ごめん〜」
「って何でお前が責めてんだよ?!」
「……大丈夫だから…」

 




あーあ…コレ…灯の買ってくれた服だ…
りょくとボトム分けたヤツ…
パンクでカッコイイとか、
ゆってくんないよなぁ…ごめん…

 

 




「えへへ〜、遊びに来た〜」

『ただいま』って、言い損ねた。

だからきっと、とっくにバレてた。

 

 

 




「……らいと、髪に草が付いてる」
「あ」
「転んだ?」
「あー、うん」
「………らいと立ちなさい」
「なに? チェス」

 

「らいと?!」
「どーしたよ? 灯?」

 

「らいと…いないのか?」

「………いないな、そう言えば」

「連中うるせぇから気付かなかったな」

「なんで気付かないんだよ?!」

「一人や二人足りねーって気付くかよ」

「気付けよっ、あんだけ可愛いんだぞ?!

 どっかに攫われでもしてたらどーすんだよ?!」

「ってねーだろそれはっ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「らいと、下も」

「え…と、それはいやかも」

 

 

 

 

 

「らいと、言い訳するなら今のうちだぞ」

 

ぼんやりと…

空を見てたんだ……

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