極めて日常

思春期紆余曲折 23

Blueさんちで強制合作v









思い返すだに……苦手と言うか、でも憎めないと言うか…
似過ぎてるんだよアンタタチは…



「あーっ 蒼ちゃん! 蒼ちゃんじゃない!」
「…え?」
「蒼ー 知り合いか?」
「え? あ…」
「やぁだ 大きくなっちゃって そうよね〜灯ちゃんがあんなだもんねーっ」
「灯?」
「ねぇ! 紅ちゃんは? 同じ学校じゃないの?」
「紅は…学部が」
「やぁん もうっ声まで似てきちゃってー!!」ばしばしばしっ

 


マイペース 悪気の欠片もなく

 

しまったやられた…
またか…油断大敵不倶戴天…
気をつけようなんて そんなつもりにさえなってなかった
今夜のオヤスミからもう聞けない…
鮮やか過ぎる脳内空間
何度だって 寸分違わず再生される記憶…だけど…

この
空洞 乾燥 焦燥と後悔…

 

あの時は一人だった

 

でも今は……

 

「ねぇ、クリスまた来る?」
「………」

 


「…行けば良い、今度はらいとが」
「…蒼…」
「行けよ、アンタも」
「………そうだね…うん…」

「じゃぁ おれ帰るね!」
「……え?! らいと?」
「またね!」
「気をつけて帰れよ」
「うん!」

「…子供は子供同士 連中が恋しくなったんだろ」「走れば夕飯に間に合う」
「だってらいとは脚が」
「もうほぼ治ってるだろうな」
「……え?」 

「………」

なんだかあまりに自然で、ずっとこうだったみたいで…

ずっとこうだと思い込んでた…
キミを抱き上げた、その感覚さえ雄弁なのに…

 




「大した距離じゃないだろ クリスが一人で来られたくらいだ
 アンタのこの長い脚はなんの為にあるんだ?」
「………そうだね、本当だ。」


でも取り敢えず今夜はキミを絡め捕る為に…

 

 

 

「…父さん 荷物送ってくれるかな…」
「大丈夫よう 置いとけばぁ?」

「なんだっつんだよアノ野郎!」
「意外にシゴトするヒトみたいだったな」
「つーかアレ おっかしー!!」

千種は大爆笑。
ルカの厳し過ぎる注文に、アイルはちゃんと応えたらしい。

王子戻らなかったな、どーしたんだろ?」
「なんにしても俺はすげータノシミv
 試し撮りもイイ感じだったぢゃん」
「だよな、確かにイイ感じだった」
「テメェらの言うことアテになるかよ」
「いや〜んヒドイ 照れちゃってv このこのっ」
「バカだろテメッ」
「…今日は特別甘やかしてやる」

 

「蒼?」

 

「パパ、って呼んでやろうか?」

 

 

「…それは勘弁」

子供の体温に

勝てるものなんかないのは二人とも知ってる…

 

ただこんな日はじゃれあって…

触れて存在を感じたい

 

独りでないことに感謝して…

そこここに

繰り返すバードキス…

そんな風に

更けてゆく夜もあっていい

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