「珍しいな　凄い和やかモードぢゃん？」
「…珍しいね　御大自ら」
「ま　アンタに任せてはいるけど　たまにはね」

「あ　なんだよ　らいと連れてきてんのか」
「たまにはね」
「アレくれって言ってんだろ」
「ダメって言ったよ」
「ケチ」

「…誰？　使うのか？」
「いいや」
「ふぅん……なぁ　誰かに似て…ってアンタだな」

「げ…」
「げ…？　げげっ来てるよおいっ」
「マジか　なんだよ急にっ」
「え…？」
「デザイナーのくせに来ねー来ねーと…」
「安心してたら急にかよ…；」
「…まぁ…王子に任せるわな…」
「それしかねーわな；」

アンタが困ってるみたくてなんかタノシー♪」

古い友人なだけに…
クライアントとは言え…
その悪癖はよく知っている

「あちゃぁ…まただよ…」
「……本当に食うからなぁ…；」
「って相手子供だろっ」
「十分オトコノコってか；」

「ダメ！　怖がってるでしょっ」

「………」
「………」
「………」

「ぷっ　げらげらっ
　いっちょ前にナイト気取りかよ」

「らいと　オレの事忘れちゃった？」
「…え？　んーとねっ？　っとねっ？」

「こーんなちっちゃかったもんなぁ？」
「わっ？」
「なぁ？　やっぱコレくれない？」
「ダメだって言ってるだろ」
「けーち　アレもコレもソレもアンタのかよー」

「大丈夫なのかアレ…」
「大丈夫　あのヒトあれでちゃぁんと解ってっから
　自分で作ったイメージが一人歩きして
　自分のブランドなのに
　イコール王子がブランドなんだよ」
「あー……結構キツイな…ソレ」
「凹むどころか面白がるけどな　あんヒトは…；」

「……弁当屋のアニキによろしくな
　オレもー少し濃い目がスキ」

「……………あーっっ」
「え？」

「………んだぁ？」
「……アンタを見たら　ダッシュで逃げろ　って
　灯に言われてるんだよ」
「………アイツ…」

「まいっか　オレは蒼でも…」

「………マジかよ王子…　本当読めねーなアンタ…」

「いいのか？」
「別に　勿論キミが蹴り倒してもオレは止めないよ」

「………くそ　オレのが不利なんだよ
　コイツに契約切られっと　ち…」

「さ　続きといこうか」今日中に撮らないとね

「らいとっ　らいと脚は？！」
「え？　と　なんだっけ？」

「……あ…ぇと…痛い…かも？」
「らいとぉ…T T;」